コロナ対策 分散登校

分散登校とは

 クラス30人を2つに分けて、午前中と午後に別々に登校させるという方法について可能かどうか検討してみます。

 まず、1日に4時間×2回で8時間授業ということなので、日程の調整からです。給食や昼休み、清掃などを省略して、1コマを40分とすれば、午前の部が12時までには解散できる。午後の部は13時から初めて16時30分までとする。強硬な日程ですが物理的には可能です。(40分授業は短いけれど、足りない10分はあとで埋め合わせをする)

 次に時間割です。1週間で19コマとして(水曜日は3コマずつ)とりえず5教科だけの授業を行うとすると、3年生はちょうど時数はぴったりです。1、2年生は18コマあればよい。問題は、5教科の先生は通常の2倍のコマをやらなくてはならないということです。純粋に授業だけだと最高17コマある先生がいます。すると、一人で1日に8コマやることになります。そんなことが可能だろうか?

 次に技術系の教科を1コマずつ入れて、5教科を各教科1コマずつ減らすとどうなるか。すると、音楽等の先生にもほぼ同時間程度割り振られ(一人11~12コマ)るので最高で1日6/8ですみます。これなら何とかやれそうです。

 というわけで実際に時間割をつくってみたところ、コマもバランスよく埋まり、実現できそうなものになりました。生徒にとっても、これくらいでないと息が詰まってしまいますので・・・。

 さて、もともとクラスを2つに分けて、同じだけの授業をやろうというのは、全くのナンセンスだということがわかります。もちろんこの方法では、残業が増えるし、何のための働き方改革かわかりません。教員の過労死をふやすだけのやり方だと感じました。もともと余裕などない仕事ですから、長期の休校になった時点で、時数確保などというのは、不可能です。夏休みも削るべきではありません。ですから、授業時数は足らないままにして、完全ではなくてもやり方の工夫で乗り切るしかないと思うのです。日本中で多くの教員が知恵を絞って考えましょう。

自動車免許センターへ 休業要請がかかっているけど

 娘が学科試験を受けるために県の自動車免許センターへ行くというので、休暇とって一緒に行ってきました。休業かと思いましたが今日はやっていました。学科試験は朝9:30から受付開始なので、早めに受付をしようと思ったら、なんと1番でした。1番は一番前の端っこなので、感染のリスクが一番小さいだろうと思ってそうしました。案の定、受付は100人くらいの人が並び密集状態でした。試験場の中は結構広く、窓も開けてあり換気には気を配っていたようですが、今の時期かなり危険かなと感じました。教官の話では、このあと休業になるかもしれないとのことでした。県内全域から来ているだろうから、もし感染したら感染源はわからないと思いました。なるべく人に近づかないようにして、よけいなところを触らないようにしましたが不安です。

 試験の結果は、無事合格できてよかったのですが、どきどきの1日でした。100人くらい受けて30人くらいの人が不合格でした。もしこのあと休業になったらと思うと気の毒に感じました。

 学校が始まらないので休暇が取りやすくてよかったのですが、実は今、家族がみんなコロナの影響で仕事が少なくなっています。(教員ではないのだけれど教育関係の仕事をしているのと学生は学校が始まりませんので)なんだか毎日が夏休みのようです。ですから全体の収入が減っています。自分が公務員なので生活には困らないのですが、今後の予定が狂ってしまうと思います。とにかく日本中が危機的な状況であることが実感できるようになってきました。さて、どんな対策を立てようか・・・。

 

まだまだ続くコロナウイルスのトンネル

 授業が27日から始まる予定が、非常事態宣言を受けて、5月7日からに延長されました。予想通りになったわけですが、まだこれでは止まらないと思います。もしかしたら5月中は休校となることも考えられます。さて学校としてどういった対策で臨めばよいのかを議論して決めなければなりません。どんな状況になってもうろたえないように、シミュレーションをしておかなくてはなりません。とにかく授業時数を確保しすることを前提にして考えろというので、5月7日から始まる場合考えてみました。

1 夏休みを2週間削り、10月まで週3日の7時間授業

2 夏休みの前後を3週間分削る。

3 夏休みを2週間削り、土曜日に3時間の授業を行う。

 いずれも部活動の大会は中止、修学旅行中止、職場体験中止、運動会縮小という前提です。とりあえずこれなら時数の確保はなんとかなります。

 しかし、物理的に可能というだけです。生徒の負担はどうなるのでしょうか。先生は疲弊して倒れる人も出てくるでしょう。

 不登校が増え、不満を抱く生徒が増え、授業に集中できず、楽しいことがないのでストレスがたまり心がすさむ。そんなところで授業を進めても効果は上がらず学力の向上は望めません。本末転倒です。

 授業時数は学校教育法施行規則に1015時間の標準時数が定められているけれど、今年度は特別です。学習内容も学習指導要領にある内容を緩くして学習することを認めなければなりません。やみくもに授業数確保だと言うのではなく、生徒たちの精神状態と教員の健康を考えて無理のないような量にすべきです。(先生が体を壊すのは、生徒にとっても最悪です)高校や大学の入試も今年の状況を考えて対応策を練るべきです。そして、多くの生徒たちがこれなら頑張れるという多少緩やかなラインを示して、みんなで頑張るという気持ちにさせてほしいと思います。どれくらいかかるかわからないけれども、コロナウイルスを消滅させたら、そこから新しい始まりです。

 このように法律を変えることは、校長にはできませんので、学校の設置者が何とかするしかないのです。

 学力格差が生まれるかもしれないし、国際競争力が落ちるかもしれないけれど、命あればなんとかなる。それを運命と思えば何とかなる。死んでしまったらすべてはそこで終了なのですから・・・。

 

コロナウイルス対策のためついに在宅勤務となる

 ちまたでは、テレワークや在宅勤務といった、勤務形式をとる会社が増えている中、教員は休校といえど普通に勤務していました。しかし、休校が長くなると、いよいよ事務仕事も少なくなってきて、多くの先生たちが教材研究を始めています。こうなると学校で仕事をしなくても、在宅勤務でなんとかやっていけそうです。というわけで、明日から、分散勤務となり、1日おきに在宅勤務となりました。職員室の人口密度は半分になり、更にそれぞれが自分の教室や教室や会議室で仕事をすることにしたので、密集をなくすことになります。もし誰かがコロナウイルスをもっていても感染のリスクは減るでしょう。

 しかし、27日には学校が再開することになります。今とやることがかけ離れていて、またまた感染リスクが跳ね上がります。今のように感染爆発が始まっている状態では、東京が落ち着いたら次はこの地区が増え始めると予想されるので、そういう増え始めの地区ほど危ないような気がします。日本中が順番に同じことを繰り返していくことになりそうです。だとしてら、医療資源の少ないわが県は、医療体制の構築をなんとか進めていかなければ1か月後は大変なことになってしまうのではと怖くなります。

 ここまで先の見えない、根拠の薄い対策を泥縄式にやるのであれば、本当に、半年くらいは休校することを念頭に入れて、腰を据えた対策をしたほうが良いのではと思います。そのために、おもいきって、生徒一人に1台のパソコンを配布し、ネット授業を行うようなシステムを1が月以内につくりあげてはどうなのでしょうか。30兆円くらいかけてもいいと思うのですが・・・。IT産業は大盛況になるでしょう!

 半年をかけて、全世界の英知を結集させ、みんながワクチンづくりに協力して早く完成させ、更に特効薬ができればようやく落ち着いて日常にもどれるでしょう。そのときどんな世界が待っているかわかないけど、今が、いつか来るかもしれないとずーと思っていた歴史の大きな転換点だと思えば、それが核戦争でなかったことは幸運だと思って戦っていかなければならないのだと思います。

新型コロナによる休校中の仕事

 4月9日の入学式から、2週間の休校が始まりました。生徒には「授業のない時の先生はいったい何をしているの」という疑問がいつもあります。きっと先生は暇なのだろうと思っています。そういうときの先生の答えは、「先生には授業以外にもいろいろとやることがあるから忙しいんだよ」というのが決まり文句です。しかし、夏休みや休校中の今は、通常の毎日に比べれば「暇」です。それは当たり前でしょう。もし授業や部活がないのに同じように忙しかったらそれこそいつもは何をやっているということになってしまいます。教師の一番大切なものは授業ですから・・・。

 コロナ対策の現在、学校でやっているのは、職員室のパソコンに向かって事務仕事が大半です。今は新学期がはじまったばかりですから、提出文書や年間計画や教材づくりなどやるべきことはあるのですが、通常ならこれらの仕事の大半は授業が終了して部活動がおわり、生徒が帰宅したら取り掛かるものです。それを今は昼間にできるわけですから、今は退勤時間4:40になるとほとんどの先生が帰宅します。(例年今頃は夜8時ごろの帰宅していましたが)出張もほとんど中止です。だから、なんだか暇に思えてくるのです。まさか、こんなところで、「働き方改革」の目指す、定時退勤が実現するとは思いませんでした。

 この後休校が明けると、対策に追われ、授業に追われ、夏やすみも減り、休みの分を取り戻すためにどんな激務が待っているのか・・・休校が長引くほどリバウンドは大きいのだろうと思います。今のうちに教材研究をできるだけやっておいて、事務的仕事は先々まで予想してやっておかなければならないと思っているのですが、「前もってやっておく」何と難しいことか!!

 ちなみに、今は6時ごろ家に帰れるので、毎日夕食のおかずを1品作ることになりました。そのメニューです。

 10日 合いびき肉とチーズのハンバーグ

 11日 だし巻き卵 3種

 12日 鮭とアスパラの炊き込みご飯+たけのこのあく取り

 13日 たけのこと豚肉の土佐煮

明日のメニューは、これからクラシルで調べます。

メタ認知について考える

 新学習指導要領についてのいろいろな資料を読んでいると、メタ認知という言葉が出てくる。この意味を調べてみると、「自分の認知の程度を客観的、俯瞰的に見ることができて、コントロールし、プランニングできること」らしい。この力は、ビジネスの世界でも重要なことで、メタ認知力の高い人が多いほど、会社の運営を円滑にすることができるらしい。

 何となく、これを授業の進め方に当てはめてみると、「自分が授業内容をどのくらい理解できたかを知り、もしできなかったとき、次はどのようにしたらよいのかを確認できること。」・・・。

 数学の場合、

 第1段階 先生の説明を聞いて理解できている。

 第2段階 類題を解くことができる。

 第3段階 議論や対話によって、考えを深める。(応用問題など)

という段階を踏むことがよいとされている。対話や議論によって自分と他人と比較することで、自分の理解度を客観的に把握できることが期待できる。そして、最後に振り返りを行うことで次につなげていけるようにする。もし、できないところがわかれば、家でもう一度復習をしたり、先生に質問したりする。

 こんな流れが習慣化すれば学力向上間違いなし!・・・だが、35人中何人の生徒がやれるのかが問題だ。第1段階に達しない生徒をどうするか?次はインクルーシブ教育についてです。

緊急事態宣言が出たのに、心に残る入学式になってびっくり

 新型コロナウイルスが猛威を振るっている中、4月9日に入学式を行いました。わが県はぎりぎり緊急事態宣言を受けていないので、入学式を実施することができました。でも、校庭での実施です。天候のことを考えると躊躇するところですが、天気予報を見て、「晴れ」と決めました。周りは心配しますが「絶対雨は降らない」と決めました。ですから雨の場合は考えませんでした。250席の椅子を外に運び出し、椅子の位置を正確に測って決め、運動会の入場門を立て、保護者の席を周りを囲むように設置しました。そうしたらとても素敵な会場が完成しました。朝礼台の後ろは桜並木です。前日に完成させ一晩寝かせました。

 9日入学式当日は、快晴、ポカポカ陽気の最高の天気でした。桜吹雪の舞う中、40分間の入学式が粛々と行われました。退場後、桜の木の下でクラス写真を撮りました。多くの保護者も一緒になって写真を撮ることもできました。密集しないように順番にそして整然と移動するようにしました。いつもならできない写真撮影ができたのは、保護者にとっては幸運だったと思います。

 なにより、感染のリスクはかなり軽減できました。適度な風が吹いているので飛沫はすぐに飛散し、十分な距離が保てます。お互いに接触することもありません。

 教員になって初めての校庭での入学式ですが、リスクを抱えながらも、いろいろな意味で、これまでの最高の入学式となりました。びっくりしました。